令和2年11月1日
◆ 先月17日、新聞紙面で発表された「新聞配達に関するエッセイコンテスト」で、
大学・社会人部門最優秀に輝いた静岡市の31才女性Oさんの『祖父の手帳』という
タイトルのエッセイに、自分自身が十代後半に苦労を重ねた生き様と重なり、胸いっ
ぱい込み上げてくるものがあったし、心を打たれ感動する素晴らしい内容の文章で
あった。
◇ その文章の走りは、「祖父は配達屋さんだった。・・・・毎日険しい山の集落を
上り下りして・・・・。自分が大学生の時亡くなったが・・・・・、冷たくなった
祖父の枕元に一冊の手帳があり・・・・、その手帳にはお客さんのこと等、みっち
り書いてあり、・・・・地域の人達をどれだけ愛していたのか。・・・・・そして
小さい時、しわくちゃの千円札をお年玉としてくれていたが、それは祖父が必死に
働いた証であったと初めて知った時、もうこの世に祖父はいなかった・・・・と、
私は大声で何時間も泣き続けた・・・・。祖父の一冊の手帳は私の宝物です。」
と締めくくった文章である。
実に家族の絆を大事にした真心こもった感謝の気持ちで書き綴った内容であった。
■ コロナ禍に因って新生活様式を余儀なくされ、対面した対話が制約される中に、
ますます閉鎖・閉塞感が浸透していく昨今であるが、なごみある情愛,情緒,思い
やり,温かみのある心豊かな世間を取り戻したいと切に思っているし、自分自身、
率先して実行していくことにしている。